大学無償化制度(給付型奨学金)~2023年最新情報~

【生活】お役立ち

令和2年4月から新たな修学支援制度がスタートしています。
今回はその制度や対象について確認し、手続きの方法やいくらもらえるのかなど確認していきましょう。

給付型奨学金とは?

政府は「学びたい気持ちを応援します」をテーマに、令和2年4月より奨学金の新制度を打ち出しました。
「意欲ある子供たちの進学を支援するため、授業料・入学金の免除または減額と、返還を要しない給付型奨学金の大幅拡充により、大学、短期大学、高等専門学校を無償化する方針を決定しました。この新たな支援措置は、令和2年4月から実施しています。(文部科学省HPより)」

つまり学習と進学の意欲があり一定の条件を満たす学生の進学に対して補助金を出す政策です。
この制度を活用すれば、金銭的事情で進学を諦めていた学生が進学できる可能性が見えてきます。
ただ、進学すれば自動的に適応されるシステムではないため、一定の条件を満たした上で期日までに申請する必要があります。
では制度・条件・申請についてみていきましょう。

奨学金の内容

奨学金は政府が決めた対象機関リストにある大学・短大・専門学校に進学する場合に適応されます。令和5年4月現在、全国で3144校が対象となっています。
対象校リスト

令和4年の予算は5196億円となっており大型の予算編成となっています。
制度の種類は「授業料の減免」と「給付型奨学金」の2本立てとなり両方の申請が可能です。
ただし申請には一定の条件を満たしている必要があります。

必要要件

この制度は進学により自動的に適応されるものではなく、申請が必要になります。
申請するには条件があり、文科省では以下のように定義しています。

1.進学前は成績だけで否定的な判断をせず、レポート等で本人の学修意欲を確認
2.大学等への進学後の学修状況に厳しい要件

つまり、高校在学中に一定の成績やそれを補うレポートなどの提出と学修・進学の意欲が必要です。
また、大学への進学後も一定の成績などを満たす必要があり、適用外と認定されると打ち切りになる可能性があります。
ではそれぞれの時期に対する詳しい条件をみていきましょう。

申請期間

申請には期間があります。もちろん遅れれば申請できませんのでしっかりとチェックしておきましょう。
1.高校3年生の4月から申請が始まります。在籍する高校を通じて日本学生支援機構(JASSO)へ申請します。その際マイナンバーカードが必要となりますのでまだ無い場合は忘れずに用意しましょう。

2.同年10月頃にJASSOから決定通知が届きます。

3.支給を認められたら対象校への進学後にJASSOに進学届を提出し、同時に進学先の学校へ減免の申し込みをします。

4.奨学金の最初の振り込みは4月または5月です。

このときに注意するのは、支給は進学後のため、進学の際にかかる入学金などはまず自分で用意する必要があります。大きな額になるはずなので事前に準備しておきましょう。

本人への学修要件

申請には本人にも一定の条件が求められます。

進学前(高校在学中)

高校在学中の成績条件は「2年次の評定平均が5段階評価で3.5以上、もしくはそれに相応するレポートの提出や推薦」が必要となります。
評定平均が低い場合は高校にレポートの提出について相談しておきましょう。

進学後

進学後も支給期間中は気が抜けません。
入試の成績が全体の上位2分の1に入っている必要があり、退学や一定期間以上の停学などがある場合は支給は打ち切られます。平均成績が全体の4分の1以下や出席が5割以下などの場合も打ち切られるなど進学後の成績までしっかりと判断材料となります。
あくまで学修意欲がある生徒を支援する制度なのでしっかりと勉強しましょう。

所得制限

この制度は、経済的な事情により進学を諦めざるを得ない世帯に対しての支援のため一定の所得制限があります。決められた額以上の収入がある場合は支援を受けられないので確認しておきましょう。

所得制限のシュミレーションはこちらから

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以下に一例をあげます。
条件:
・東京都
・高校3年生在学中
・家計維持者1人(収入のある家計を同一とする者)
・兄弟なし(扶養内)
・私立4年制大学
・自宅から通学
この条件での所得制限と支給額は以下の通りです。

①第1区分(満額支給:38,300円※自宅外通学の場合は75,800円)
・生計を維持している人の総収入が170万円以下
・生計を維持している人の総所得が112万円以下

②第2区分(満額の2/3支給:25,600円※自宅外通学の場合は50,600円)
・生計を維持している人の総収入が239万円以下
・生計を維持している人の総所得が178万円以下

③第3区分(満額の1/3支給:12,800円※自宅外通学の場合は25,300円)
・生計を維持している人の総収入が317万円以下
・生計を維持している人の総所得が238万円以下

奨学金を受け取れる区分は3つあります。
住民税非課税世帯を第1区分として、それに準じる世帯が2段階で設定されています。
上記シュミレーションでは総収入と総所得と記載していますが、正確には住民税で計算されます。
そのため、控除などにより金額は変わってくるので目安としてください。

住民税の計算基準
支給算定基準額=課税標準額 x 6% – (市町村民税調整控除額 + 市町村民税調整額)

区分基準額
第Ⅰ区分(標準額満額)100円未満
第Ⅱ区分(標準額の2/3)100円以上~25,600円未満
第Ⅲ区分(標準額の1/3)25,600円以上~51,300円未満

※家族構成などで変化します。

上記以外に総資産額が2000万円未満(家計生計者が1人の場合は1250万円未満)である必要があります。
この場合の総資産は預貯金・有価証券などを指し、不動産は含みません。

自宅通学と自宅外通学

奨学金の支給額は自宅通学と自宅外通学で違いがあります。
それぞれ以下のような規定があります。

★自宅通学
・自宅通学とは本人が生計維持者(父母など)と同居している状態のことをいいます。
※生計維持者が単身赴任等により、一時的に別居している場合も自宅通学となります。

★自宅外通学
・自宅外通学とは本人が生計維持者のもとを離れて家賃を支払って生活している状態のことをいいます。また、自宅外通学の月額で支給を受けるには以下のいずれかに該当している必要があります。

1.実家(生計維持者いずれのものの住所)から大学等までの通学距離が片道60キロメートル以上
2.実家から大学等までの通学時間が片道120分以上
3.実家から大学等までの通学費が月1万円以上
4.実家から大学等までの通学時間が片道90分以上であって、通学時間帯に利用できる交通機関の運行本数が1時間当たり1本以下
5.その他やむを得ない特別な事情により、学業との関連で、実家からの通学が困難である場合
※時間や金額は目安とされています。

まとめ

いかがでしたか?
支給に関して不公平という声もありますが、金銭的な事情で進学を諦めざるを得ない学生には大きな助けとなります。
進学しないと取れない資格や専門的な知識を得て将来進む道の選択肢を増やすことはやましいことではありません。
支給対象になるのであれば堂々と申請しましょう。
そして自分の夢に向かって歩んでいきましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました!

おまけ

奨学金を活用するにはまずは在学中の成績アップが必要ですね。
予備校(塾)は高い」と思っている(私もそうです)方も多いと思いますが、最近はコロナの影響もあり塾もオンラインで対応している所があります。
であれば、最初からオンライン授業でいいのでは??ということでスタディサプリのご紹介です。

スタディサプリにはたくさんのコースがあり、どのコースを受けるかによってプランが変わります。
個人的にはベーシックコースでいいのかなと思います。
ベーシックコースなら月額2000円程度でかなり多くの映像授業を受けることができます。
一人で勉強するのに不安(サボってしまうかも…なども)がある場合はサポートを受けられるプランもあるようなので検討してみてもいいかなと思います。

将来のことを考えても、高校生は自分の力で勉強をしていく習慣をつけたいですね。

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